廓のセットや、金魚のシーンで「さくらん」の監督がこの映画をオマージュしていることがはっきりわかりました。
紫が、一番好きな若さんの身請けの話を断って花魁道中したかった理由ですが、
きっと悲惨な結末になった周りの遊女たちや自分自身のために、女のこの生き方を肯定したかったからなのでは?と思いました。
若さんは、若汐のもとに通っていたのに遊女になってから一度も抱かなかったと紫の台詞にありました。
そして、自分が譲り受けた部屋を前のお職にめちゃくちゃにされたときに、それを悔しがったら「お前も心の底から娼婦になったな」と言われたこと。
遊郭に通うくせに、そこにいる遊女のことは下に見ている男たちの本音。世間の本音。
花魁道中をすることで花を咲かせ、そのあと本当に好きになった人のもとに行くのは、菊ちゃんが言うように勝手だけど、自然な気持ちの流れなのかなぁと思います。
昔の映画ってすごい。
もっと観たくなりました。