KH

僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia.のKHのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

やらない偽善よりやる偽善

向井君、柄本君、窪田君の3人は医者を目指す学生。コンパに勉強にバイトに毎日充実しているように見えて向井君の心は何処か空虚。。
持て余した若いパワーをぶつける場所がなく、なんとなく浪費していた日々にある日転機が、それは郵便局で見つけたインターネット広告でよく見る30円でワクチンが系のカンボジアに150万円で学校を建てましょうというパンフレットだった。
ここから向井君は柄本君窪田君、そしてなんかチャラいパーティーであった松坂君、果ては外から見たらヤリサーと思われるようなサークルを立ち上げて壮絶な自分探しの旅を始める。

この映画を見て思ったのは偽善だとか美談だとかなんだとかいう前に、こんな青春したかったなぁって思いですね。
みんなで一つのことに向かって協力し、時には反発したりうまくいかなくて苛立ったりしても最終的にはそれを乗り越えより絆が深くなってかけがえのない仲間となって年をとっても壊れることのない友情が刻まれる。
少し青臭いこともあるけれど、大学生という一応学生だから許される。
このかけがえのない経験はいつか必ず役に立つと思う。

あと、劇中主人公も言っていたけど、この行為は誰かの為というより、自分のためだけど、時には自分の為に何かをやるより誰かのために何かをやっているっていうことの方が自分の気持ち的に上回ることがあるからやっているということがある種の正解だと思った。なんだかんだ人に親切にすると自分も気持ちよくなっているし、たとえそうだとしても相手は感謝してくれる。これこそまさにWin-Winの関係。そうやらない偽善よりもやる偽善なのだ。

しかしいくら自分たちが気持ちよくなりたいからって、日本語わからないカンボジアの子供たちを前に全力のブルーハーツの青空を唄って勝手に泣き出す青臭すぎる青春ごっこを長々見せられるのは割に合わないんじゃないかな。
KH

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