ハル

トゥルーマン・ショーのハルのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.2
最後まで楽しみ方がよくわからんくて、
なんか終始怒りを持って観てしまった。
神にでもなったつもりか?って感じ。
(コメディなの?見方ムズ...)
クリストフはもちろん、彼の人生を「消費」してる視聴者にも苛立ってしまった。

でも今あるリアリティーショーとかだって、さらに広くとればアイドルや芸能人だって、誰かの人生を見て楽しんだり勇気をもらったりする要素は確かにあるな。(まあ自分でその対象になることを選んでる点で全然違うわけだけど)

あと最後の選択肢の話、やっぱり誰かに見られて守られてコントロールされるというのは心地良いことなんだろうか。
全知全能の神様を信じてると人生の安定感増す気がするけど、そういう感じ?


・何十年も一緒にいる家族、親友はさすがに情が湧きそうなもんだし、そうであれば救われただろうけど。コーラの奴の顔よ!

・アイドルである弊推し、松村北斗が「大人数の感情になるために生まれてきた」と言っていて、すごいなーと思っているのだけど、そうやって周りがどうあれ自分の人生の意味づけは本人がしていくから、別に大丈夫なのかもしれない周りが偽物でも。

というか赤いセーターの女の人以外は全部偽物だと思って見てたけど、でもそんなはずないというか、一緒に暮らしていてトゥルーマンの感情が本物ならそれを受ける周りの人たちもちょっとは心動くはず、仕事と割り切ると言ったってもうちょいグラデーションはあるはず、と思う。

だけど同時に、どっかで線引いちゃった人間ってとことん残酷になれるとも思っている。それが集団なら尚さら。

んーーわからん。自由意志万歳!装置の中しか知らんくても装置の外に出ることを望むぞ!という感じもするけどでもそれってミスがあったからだよね。完璧な舞台で気づかなければ?気づかない方が幸せ?いやでもバグ(予想外の動きをする人)が出るのは人間だからこそか。

観終わった時はホラーじゃん..って引いてたけど何をもって「トゥルー」とするかとか、支配とか自由意志とか、考えれば考えるほど深まりそうで良作。
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