りょうすけ

冬物語のりょうすけのレビュー・感想・評価

冬物語(1992年製作の映画)
3.8
「冬物語」

「四季の物語」2作目。主人公フェリシーは旅先で出会ったシャルルと恋に落ちたが、住所を間違えたことで再会ができなくなってしまう。5年後、シャルルとの間にできた子を育てながらシャルルとの再会を夢見るフェリシーには2人の恋人がいたのだった。シェイクスピアの戯曲「冬物語」を現代的に描いた作品であり、今作の中でも同戯曲を観劇しに行くシーンが登場する。

フランスには「自由な恋愛の国」というイメージがあるが、今作はそれを体現したかのような作品である。物語の大半が主人公フェリシーが2人の男の間で揺れ動くシーンで構成され、男側の目線か見ると居た堪れない作品でもある。前の男とうまくいかなかったからって戻ってきた女に「あなたはなんか違う」なんて言われて優しくできるロイックが紳士的すぎて惚れる。

「春のソナタ」と同様に地味な作品ではあるが、大半の人にとっては非日常的な話なので、割と楽しめるのではないかと思う。やはりロケーションと一人一人のキャラクターは際立っている。
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