「ブーべの恋人」のコメンチーニ監督の珍作。ジェンマがサンドレッリとア逸し合うが、ジェンマの働く工場の公害の影響で病気で亡くなり、怒りを会社の代表者に向ける。なんの解決にもなっていない。社会派の作品を目指したのだろうが、これでは失笑を買うだけだ。ほかに切り口はあっただろう。観客の涙を誘う「天使の詩」が受けたから、同じ攻め方をしたかったのだろう。
有楽座にて。

恋愛ドラマを通してイタリアの公害問題と南北問題という二大社会的テーマを合わせて描くのが巧み。
主演女優のステファニア・サンドレッリが共演したジュリアーノ・ジェンマ
の訃報に寄せて「この映画はカンヌに出品しましたが、何の賞もとれませんでした。でも私たちはとてもいい仕事をしたと思います。そうよね、ジェンマ」と語っていた。

愛の罪

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