evergla00

チェンジング・レーンのevergla00のレビュー・感想・評価

チェンジング・レーン(2002年製作の映画)
4.0
2人の男が裁判所へ急いでいた。
44歳の黒人保険セールスマンDoyleは離婚訴訟で共同親権を得るために。
29歳白人弁護士Gavinは、上司2人を慈善財団の管財人に使命する文書を提出するために。
彼らの車両が途中で接触事故を起こすが、Gavinは困り果てたDoyleを置いて走り去る。しかし、肝心の文書を事故現場で紛失したことに気付き茫然自失する…。

「正しいこと」に固執するDoyleですが、それまでは飲酒で誤魔化してきたのでしょう、彼は思い通りにいかない度に沸き起こる怒りを制御できません。
他方、Gavinは「悪いこと」をしている自覚があるものの、自らの行いに疑問を抱く度に義父や妻の言い分に流されて思考を放棄します。とんでもない舅と嫁を選んだもんだ😱!

極端な両者が選択する手段はどっちもどっち。ただ、Gavinに比べて社会的弱者であり、大変な子煩悩であるDoyleの方に同情を寄せます。

2人の運命に影響を与えるMichelleとFinchは、オフィスでリハビリボール?を握っている。

そのMichelleの左薬指には、まるで失恋の象徴のように、常に絆創膏が巻かれています。

出廷日の大雨。
真実を知るための放水。
話の節目で降水が効果的に用いられていました。

良き家庭人として振る舞っていても、陰ではスレスレの「綱渡り」をしている男達。
どれだけ良心に耳を貸すか。
今行うべきは、謀略か、復讐か、悔悛か。

スリリングな展開を楽しむというよりは、ヒューマンドラマ的なテーマを強調した作品でした。

“….. everything decent is held together by a covenant.”
evergla00

evergla00