ROY

デッドゾーンのROYのレビュー・感想・評価

デッドゾーン(1983年製作の映画)
4.4
■STORY
交通事故に遭い5年の昏睡状態から覚めた時、手に触れるだけで相手の未来を予知出来るようになった男。ある議員がやがて世界を破滅に導くと知った時、男は自分の使命を感じとる。

■NOTES
今観るべきものでもある

原作はスティーヴン・キングの同名小説だが、映画ではクローネンバーグが大胆なアレンジを施している。

原作にあるジョニー・スミスとグレッグ・スティルソンの視点の内、ジョニー・スミスの視点に絞った構成になっている。

やっぱChristopher Walking(Pop Smoke風)イイね

スティーヴン・キングが希望したジョニー・スミスはビル・マーレイだった。

ジョニーが冒頭で朗読している詩はエドガー・アラン・ポーの「大鴉」である。またジョニーはこのシーンで教え子たちにスリーピー・ホロウを読むように薦めている。後年、クリストファー・ウォーケンはこの映画の首なし騎士を演じた。

この映画が公開されたのは1983年で、俳優崩れのレーガンがまさかの大統領になり、レーガノミクスでパックスアメリカーナをぶち上げていた時代。

「多くの人が身近に感じ、現実だと考えている世界こそが実は幻想なのだ。映画を作るということは、世界をそのまま再構築すること。映画は、その作品世界の中で、人物をリアルに描く。観客が超能力を信じなくても、そんなことは関係ない。作品の中で起こったことは、全部が現実なのだ」デイヴィッド・クローネンバーグ

キング特有の“サイキックもの”というだけでなく、事故によって成就することができなかった悲恋の物語や、超能力を持ったが故の人間の孤独といった哀愁も描かれている。

上院議員スティルソン

デッドゾーン:死角。未来を変更した結果ひきおこされる現実。

Gifted

管理された環境

ジョニーの怪物性

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