人間

魔術師の人間のレビュー・感想・評価

魔術師(1958年製作の映画)
3.5
魔術師の一座と彼らのトリックを暴きたい役人たちの群像劇。原題のAnsiktetは顔という意味らしいですが、観終わるとしっくりきます。
あらすじを読んでコメディだと思っていたのですが、やはりベルイマンの描くこの手の映画はどこかさっぱりしていて、かつ本作はシリアスなドラマや終盤のホラー的描写もありコメディと言っても一味違う印象を受けました。夏の夜は〜にもそんな感想書いてた気がする。しかしいつもの高尚さは少なく、見やすい作品だったように思いました。
群像劇なのでそれはそうなんですが、とにかく登場人物たちのキャラが立っていて良かったです。強キャラ感の漂うおばあさんがとても好き。最後まで本当の魔術なのか否かはっきりと描かれることはありませんでしたが、あの人だけはたぶん本物なんだろうな。
人間

人間