シュヴァンクマイエルも好きだし、
チェコも好き。ヨーロッパの民話も大好き。
狂った想念も興味深い。
ということで、映画記録文100本目は
オテサーネクに決定。
不妊からリボーンドール(赤ちゃん人形)を
持つ人はいるし、絶望や疲弊から切り株に
空想上の命を宿らせる人もいるだろう。
妄想、妄念。
生きるに当たってバランスを取る為に、
精神を狂わせる。
生きることはグロテスクだと、
色々なシーンが伝えている。
たとえば食事シーン。
シュヴァンクマイエルが食事を
好きではないことも関係して、
とかく変なふうに描かれている。
私もあまり「食」が好きじゃなかったので、
ちょっとわかる。
食べることは、他の命を殺すことでもある。
生命力=性欲求という形で、
年輩の人の気持ち悪い性癖や
それに勘づく少女の嫌な感覚も描いている。
性的な事柄は、グロテスク以外の
何ものでもない。
これらを映画という芸術の集大成で
表したもの。
滑稽で可愛くて、不思議で不気味で
美しくて気持ち悪い。
悪夢なのに、何度も観たくなるような作品。