小津安二郎監督の母親想いは知られているが、母と息子揃って彼岸花が好きだったそうですね。笠智衆さんの本に書いてありました。
そうゆう想いがタイトルにも込められている本作。自分としては料亭で笠智衆さんが詩吟を披露する場面が好きです。
これも御本に書いてありましたが、プライベートで小津安二郎監督の前で笠智衆さんが詩吟を披露したことがあって、それを作品の中に取り入れたそうです。
佐分利信さんのボソボソとした喋り方も父親の不器用さを表していて良いですし、奥さん役の田中絹代さんの日本語の発音が綺麗で素晴らしい。
小津映画の評価が高いのはこれが二度と作られない芸術だからだと思います。