ペコ

ハート・ロッカーのペコのレビュー・感想・評価

ハート・ロッカー(2008年製作の映画)
3.9
ドラッグのような快感を得るものとして、中東での爆弾処理の虜になってしまった兵士の姿が描かれている。
戦争は正常な精神では出来ない。このテーマを、ある種の中毒者になぞらえて作られたものだと思う。それ以上でもそれ以下でもない。よく出来た作り物どまり、という印象だった。

【良点】
⚫︎無駄のない展開。
⚫︎想像の余地を残している演出。
⚫︎普通に面白い。←コレ重要
⚫︎任務を終えた後のシャワールームのシーンがグッときた。疲れ切った感じで水垂れ流しながら座り込む気持ちは、私もスポーツやってたから共感できる。

【個人的にイラっとした点】
⚫︎兵士の話である必要性がない(ロックスターでもスポーツ選手でも普通の職人さんの話でもいいじゃん。単に、人間の生き方に関するテーマに着地してるんだから…)。
⚫︎米兵をカッコ良く描きすぎ。
⚫︎子供捨て、自分の生きがいを選んだ、ある意味酷い人間の主人公に、お前それはないだろ…と言いたい。
↑まあ、でも、こういう道徳的な批判は1番つまらないから飲み込むことにする(。-_-。)

結論言っちゃうと、普通の映画のフレームで観たら、凄くよく出来てて面白い。でも、これを戦争映画のフレームで観ちゃうと、まだまだ描き方が甘いし、現実とは程遠いから評価は出来ない。
でも、面白いから困っちゃう(^.^)
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