大好き！『家族ゲーム』を彷彿とさせる、本音と建前が交差するブラック・コメディのような、サスペンスのような、不思議な映画。笑えるし、切ないし、誰がケヴィン・スペイシーを殺すのかドキドキできる。みんな表情と腹の中で抱えている感情がチグハグで、初めて見たときはまんまと騙された！笑ってる人、ホモフォビア、ストーカー、ビッチ、みんな全部違った。素晴らしい！そうそう、現実ってこうだよねって凄くスッキリした。だから人間って複雑で愛おしいと思う。序盤はゲラゲラ笑えたんだけど、終盤が近づくにつれて徐々にみんなの腹の内が見えてきて、行動と感情の齟齬が切なくて切なくてたまらない。ラストは普通に考えたらバッドエンドだけど、彼にとっては、やっと自由になれたんだからハッピーエンドだったのかな。。てか、この映画に出てくる人たちみんなそれぞれ切ない。本当に楽しい笑いに満ちた作品なんだけどね。主人公が娘の友達にメロメロになるシーンとかやりすぎでしょ！wしかもビデオカメラでジェーンのこと撮ってるのがウェス・ベントリーって、え、『P2』みたいなサイコ野郎かよwって一瞬嫌な予感がしたけど、うん、それだけじゃないんだなってことが段々分かっていき、、だけど彼の言う「美しい」って言葉は、ただ表層だけしか見てない台詞で、アメリカン・ビューティーへの皮肉とも重なるように思える。ふと車内で1人きりになると途端にキャラ変して歌いだす主人公に、あーやりたくなるよね！と共感しながらクスクスwあと、これは無い物ねだりになっちゃうけど、私なら、離婚してもいいから、やりたいことをのびのびやって生きている親の方がいいな。
