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逢びきのmのレビュー・感想・評価

逢びき(1945年製作の映画)
4.9
デヴィッド・リーン監督は「アラビアのロレンス」でスペクタクル大作のイメージがあったけど、こういうメロドラマも撮っていたのが驚き。

基本的にはモノローグの連続で紡がれていく映画だけれど大事な所では、繊細に俳優に寄っていくカメラワークとラフマニノフの旋律・俳優の眼差しによって、感情の昂りを見事な形で映画的にフィルムに刻み込んでいる。特に夢を語る彼を見つめて『若返ったみたい』と主人公が見惚れるシーンには完璧な映画の魔術がかけられていて、思わず息を呑んだ。

言葉にされない所を感じさせるラストシーンも味わい深い。
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