逢びきの作品情報・感想・評価

「逢びき」に投稿された感想・評価

[一番の時に邪魔が入る]

 お互い家庭がありながら愛し合う男女、その罪悪感と愛の葛藤を描いていく。

 ローラのセリア・ジョンソンは、美人ではないが、醜悪な表情と喜びに満ちた顔を交互に見せて行く、それがなかなか凄かった。アレックのトレバー・ハワードも相手を逃がさない言葉を言い、お互い惹きつけられ離れられなくなる、そして、最後の展開の流れがせつないし、本当に上手い。

 そして、一番一緒に居たい時に、ローラの知人のうるさい女性から声を掛けられ、延々と邪魔をされる、こういう運命の展開もとてもいいと思った。

 得てしてこういうものなのだろう。さすが、デイヴィッド・リーンと思った。(2019.8.9)
Hugh

Hughの感想・評価

3.5
観るのが早かった気がします。
感情を押し殺すよりも素直に表に出して、泣いたり苦しんだりする方が良いということでしょうか。
“運命に翻弄されてしまう“みたいな雰囲気は嫌いなので今は受けつけなかっただけかもしれません。
綺麗な不倫の話だなと思いました。
もう少し大人になってから観ようと思います。
不倫を美しく描く映画だった。
一線は超えていないのだから、不倫ではないという意見もあるかもしれないけれど、お互い家庭がありつつ、いけないという感情を持ちながらの密かに燃え上がる恋。
キス以上は描かれず、おそらく身体の関係はなかっただろう。

毎週木曜日の密会デート。
知り合いによく会うのによく人目につく場所でデートを重ねたなと不思議である。


ひょんなきっかけで恋に落ちるのだよね
旅情となんか似てるなと思ったら、同じ監督でした。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番で始まるのですが、のだめ見てたらわかるね!!
ローラのカゴバッグが素敵なのでそこも注目ポイント
駅の待合室の男と女、その一瞬の交差する人生の輝きの美しさと儚さ。
tjZero

tjZeroの感想・評価

4.4
優しい夫とふたりの子どもに囲まれた幸せな家庭の主婦ローラ(シリア・ジョンスン)は、買い物帰りの駅のカフェで医師アレック(トレヴァー・ハワード)と知り合う。
既婚者同士なのに、ひかれ合ってしまうふたりだったが…。

デ・ニーロ&ストリープの『恋におちて』とか、キャサリン・ヘップバーンの『旅情』とか、オードリーの『昼下がりの情事』とか、ラヴ・ストーリーには鉄道の駅舎がよく似合いますね。ミドルエイジの切ない恋心を歌った竹内まりやの『駅』という名曲もありますし。

見知らぬ者が出会ったり別れたりする場所であるし、「この相手が”終着駅”のつもりが”乗り換え”たくなっちゃった」…みたいなドラマも生まれやすいんでしょう。

自分などは不倫はした事はないけどされた経験はあるので、本来なら「コンチキショー」と思いながら観るはずなんだけど、デヴィッド・リーン監督(『アラビアのロレンス』や『戦場にかける橋』など)の丁寧で繊細な演出にすっかりのせられ、ヒロインのローラに共感して一緒にハラハラ・ドキドキし、中盤以降はすっかり彼女を応援するモードになってしまいました。
ストーリー自体はベタな不倫モノなんだけど、中学生同士の恋みたいにさわやかで、むしろ残るのは清潔感。
ふたりの揺れる想いをヴィヴィッドに捉えた、スッキリと引き締まった86分のクラシック作品。

やっぱり、ヒトの気持ちにフタは出来ないですねえ。
常識や道徳を守る人間ばかりだったら、それはそれで味気ない世の中になりそうだし、魅力的なフィクションや物語も生まれそうにない。
ちょっとばかりの”脱線”は大目に見た方がいいのかも。
毎日決まりきった電車に乗っているばかりじゃ、つまらないだろうし⁈
pokuta

pokutaの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

945年製作。数週間間、木曜日のみの逢瀬の話。互いに愛し合っていても女性の罪の意識が強く、相手の医者はアフリカに行ってしまう。会わないでいても愛し続けることはできる、という男性の言葉が身にしみる。会い始めは楽しいで済むがたかだか数週間の話なのにここまで悲しい話になってしまう恋愛の怖さ。駅で違う方向に帰って行くのも辛い。
白

白の感想・評価

5.0
出逢いと宿命的な別離に、人は救いようのないまでに翻弄される。そして忘れてしまうほど些細な目のゴミと緊密な二人の空気など他所に、世界は自動的な連続を続ける。
終戦を迎えた英国に於ける倫理観の退廃を背景にしたキリスト者であるが故の苦悩。フランクフルト学派が理性万能信仰をファシズム全盛の原因としたように、自発的であれ他発的であれ、不倫の断罪は宗教的な理性信仰から本来やってくる。英国の憂鬱な天気の下で、セリアジョンソンは理性を保とうとして苦悩し、キリスト教のもとで共有する倫理が美しい予感に満ちた愛を邪魔する。そして今日的な炎上が依然として代表するように他人の口はとても醜く、カメラはそこにクローズアップする。
走り出す列車、闇に消え入る尾灯、滲み出る哀しみの表情を自認させる鏡。そしてラフマニノフのピアノ協奏曲が齎す動揺と高揚が、愛の哀しみに震える心を一層生々しくする。

ノエルカワード「今夜11時半にー静物画」
このウェルメイドプレイの実写化について。
今まで見た映画のリストを作っています。レビューは後で記述します。
けーな

けーなの感想・評価

3.3
1945年に製作され、時を経ても、恋愛映画の傑作と言われ続けている名作。監督は、「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバコ」などと同じ、デヴィッド・リーン。

全編に渡ってバックで流れているラフマニノフのピアノ協奏曲第2番が印象的。

とても高く評価されている映画なのに、あまり惹かれなかった。いつもだったら、切ない悲恋物は、琴線に触れて、感動することが多いのだけれども、どうもダメだった。と言うのも、主婦である主人公のローラが、夫や子供のことを想って、葛藤している様子が、さほど見受けられなかったからだ。子供の具合が悪くなった時には、悩んでいたようだけれども、それも、あっさりクリアしてしまうし。よほどお金持ちなのか、家に帰っても、家事や育児をしているシーンがなくて、子供のことをほっぽらかして出歩いているだけじゃないか‼︎などと、思ってしまって、どうも話に入り込めなかったのだ。不倫相手のアレックと会いながらも、子供のことを考えてしまうとか、子供の世話をしながらも、アレックのことを想ってしまって思い悩むという場面が少ないので、どうも感情移入できなかった。

しかし、別れのシーンで、アレックが、彼女の肩に手を置くところと、最後に夫が、「ずいぶん遠くまで旅をしていたんだね」というセリフは、とても良かった。
蹂躙

蹂躙の感想・評価

4.1
中年不倫を女性視点でえがいたもの。乙女感満載だが、後半は惨めさが強い。不倫相手は軽率には描かれないが、特に興味深くは描かれない。監視カメラのような構図が多々。

不倫相手と別れたあと、妻が夫に打ち明けるという回想形式で描かれる。所々妻のナレーションが入るのだが、描写の細かさがディケンズ並み。
一貫して妻視点のはずなのに、居酒屋の店主と警官の萌えラブだけそうではない。

音楽が超王道だった笑笑
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