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続悪名のmitakosamaのレビュー・感想・評価

続悪名(1961年製作の映画)
3.2
スカパーにて。悪名の続編なのですべて前作のキャラありきで進む。ので1作目を見てないと判らないかなぁ。

勝新演じる朝吉が、父の家業の農家を継がされそうになるが上手く逃げて風来坊に戻る所から話が始まる。
弟文のモートルの貞(田宮次郎)とポン引きの親玉を痛い目にあわせたら、総元締の大親分から縄張りと子分を引き受けるように頼まれてしまう。

頼まれちゃ断れないのが朝吉。晴れて一家の親分になっちゃう。
因に元締めの親分が中村鴈治郎。娘の中村玉緒が実生活と同じく朝吉の女房役という、もう一家総出演ですな。
勝新も義理の父と、役の上でヤクザの義親子を演じるのって、どんな気持ちだったんだろ?(笑)
しかも後半に、新世界の組との抗争になると朝吉を切り捨てるんだよな。こえ〜(笑)

基本は任侠の話ではあるが、朝吉も貞も女房には弱い。仁義の世界とのギャップが妙に可笑しい。若かりし玉緒ちゃんが勝新に怒るシーンは本当に可愛らしいわ。

前作から引き続きのキャラクターで麻生イト(浪花千栄子)に琴糸(水谷良重)も出てくる。他にもシルクハットの親分までちゃんと出番があるから律儀だね。

しかし、後半更なる抗争劇で盛り上がりそうになったら意外な形で幕引きとなる。
朝吉が兵役でヤクザ廃業。貞はチンピラに刺されて死ぬ。
尻切れとんぼで強引に終わらせて、おそらくここでシリーズを打ち処めるつもりだったんだろうねぇ。実際は更に続くことになるのだが。
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