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キング・オブ・コメディのcatmanのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
3.5
ネタバレ気味です。

スコセッシ×デニーロのサイコパスシリーズ。社会不適合者とか破滅型の主人公が多いスコセッシ作品、本作の主役は実に痛々しい中年オヤジのマジキチで、物語の展開にハラハラドキドキの娯楽要素も乏しいので観ていて辛くなってしまう。
最後のパートは、ハッキリとは語られないけどパプキンの妄想でしょう。これがサクセスストーリーであるはずがない。そう考えると余計に哀しく切なく恐ろしい。スコセッシには珍しく108分と尺が短いのが救い。

パプキン/Rupert Pupkinって名前の響きが面白いなぁと思いググッてみるとヒットするのはこの役名だけ。何か意味があるんだろうか。パプキンってなかなか覚えてもらえないクダリは面白かった。
音楽監督はスコセッシと仲良しロビー・ロバートソン。オープニングのレイ・チャールズから始まってエンディングのヴァン・モリソンまで、やっぱり劇中曲のチョイスが絶妙なんだよなぁ。中でもリック・オケイセックの起用は意外な気がしてちょっと嬉しかったな
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