鍋山和弥

東京少年の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

東京少年(2007年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『ミナト』と『シュウ』と、『ミナト』の中の、もう1人の人格の、『ナイト』の三角関係で、ありながらも、純愛の物語。『ミナト』は、小さい頃、交通事故で、両親を亡くした。『ミナト』の心に、空虚な、風穴が空いた。そんな『ミナト』を、守るため、もう1人の人格、『ナイト』が、現れた。『ナイト』は、男性的な人格であり、『ミナト』の中の、人格でありながら、『ミナト』を、深く愛した。『ミナト』の中に、2つの人格が、ある影響で、『ミナト』は、時々、記憶喪失になった。そんな『ナイト』の愛する『ミナト』に、好きな人が、現れた。予備校生『シュウ』だ。彼も、『ミナト』を、深く愛した。だが、『ナイト』は、『シュウ』が、気に食わず、邪魔をした。ある日、『シュウ』は、『ミナト』の中に、『ナイト』がいることを知る。『ミナト』を愛する『シュウ』だが、『ナイト』の存在で、『シュウ』は、『ミナト』に、近付けず、『ナイト』に認めてもらえない。『シュウ』は、父親に、多重人格とは、どんなものか教わる。人の中の人格は、必要だから、存在し、必要なくならないと、無くならない。『ミナト』にとって『ナイト』は、『ミナト』を守る、親代わり。『シュウ』は、再び、『ミナト』に会い、『ミナト』の中の、『ナイト』を、引きずり出し、『ナイト』と対話する。『シュウ』は、『ナイト』に伝える。自分は、『ミナト』を大事に思ってるし、愛してる。それを、邪魔してるのは、お前だと。『ミナト』の幸せを、邪魔してるのは、お前だと。『ナイト』は、『ミナト』を、守ってると同時に、愛していた。『ミナト』からの、手紙を見返し、『ミナト』の思いを、確認した『ナイト』は、『ミナト』を守る役割、愛する恋人役を、『シュウ』に託し、『ナイト』の人格は、消滅した。晴れて、『ミナト』と『シュウ』は、結ばれた。『ナイト』は、両親を亡くした『ミナト』を、心配してもいて、心の底から、愛していた。その『ナイト』が、消滅した理由。『シュウ』の、一途で、純粋で、真っ直ぐな思いを知り、もう、『ミナト』の、騎士(ナイト)役は、必要ないと、『シュウ』なら、愛する『ミナト』を、任せられると確信し、消滅した。全ては、『シュウ』の、純粋な愛のなせたこと。この純粋な愛がなければ、『ナイト』は、ずっと、存在し続けたであろう。やはり、愛は大切だ。この作品は、純愛ものと、呼ぶのに、相応しいのではないか?僕は、そう思う。
鍋山和弥

鍋山和弥