mh

好男好女のmhのレビュー・感想・評価

好男好女(1995年製作の映画)
-
難しい国の難しい時代を難しく撮ってる。
作中に「好男好女」という映画が存在してて、いまはそのプリプロ。抜擢された主演女優のもとには夜毎、昔の日記がFAXで送られてくるし、無言電話がかかってくる。過去になんかあったっぽい。
んで、劇中劇の「好男好女」というのが、抗日戦に参加するため台湾から中国本土にわたるも中共からは日本のスパイと誤解され、台湾に戻ってきたら戻ってきたで今度は白色テロで投獄されることになる悲運の活動家のラブストーリー。
抗日戦パートと、白色テロパートに分かれてる。撮影はこれからなので、我々がみているのは、主演女優が想像する「好男好女」ということになる。主演女優の私生活とあわせると時間軸は合計三つで、こんなん初見で誰がわかるんだというくらい難しい。
こういった「巨匠パワーで押し通した難解な企画」はきらいじゃないけど、単純に難しいと面白くないよね。
ただ「好男好女」の撮影がはじまってエンドは文句なく決まってる。
作中、小津の「晩春」が流れてるシーンがあった。
1990年代のインディペンデント系映画作家っぽさが味わえたのは良かった。
mh

mh