このレビューはネタバレを含みます
山本薩夫監督のメロドラマ。地主の息子の岡田英次と使用人の娘・津島恵子が戦後再会して…という話。
岡田英次は善人で昔は人の役に立とうと理想に燃えていたけど、今は仕事や研究に没頭しているという設定(こういう人が再び理想に燃えることができるのか?というのがテーマの一つかも)。
山本薩夫がこういう人を気に入るはずもない。彼にとっては、世の中のために活動する南原宏治や木村功がヒーロー。だから、こうなる。
でも、観客の感情としては、まつよが好きな人なんだから、岡田英次のいい場面を見たいし、そうでなければ、まつよが岡田英次を助けるのが見たいのよ。まあ、そうならないのも、この監督らしいんだろうな。