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ローラーとバイオリンの人間のレビュー・感想・評価

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)
4.5
バイオリン弾きの少年とローラー乗りの青年の友情を描いた作品。
大学の卒業制作でこのクオリティを叩き出すのかーすごいなー。普通に今まで観たタルコフスキー作品で一番好きかもしれない。結局私はわかりやすい話が好きなんだな……笑
水面の撮り方など、映像の美しさはのちの彼の作品に繋がるものを感じました。
5歳の頃からバイオリンを習う上流階級の少年とローラーに乗り整地作業に勤しむ労働者青年という対比ですが、お互いがお互いに羨望の眼差しを向けている描写が良いです。
路地でバイオリンを弾くシーンとラストの心象描写が美しく切なくてちょっと泣きそうになりました。あと、悪ガキたちがバイオリンケースを開けるもイタズラするのをやめたシーンも、罪悪感を感じたのか高価なモノに恐怖を抱いたのかわかりませんがとても印象的でした。
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