原題は“Rough Night in Jericho”（ジェリコの荒れた夜）
ジェリコの町を牛耳る非道なボスと、それに抵抗する町の住人と流れ者のギャンブラー。
CS録画を観賞。
あまり期待していなかったんですが、そこそこ楽しめました。

主演は、町のボスで邪魔者は片っ端から吊るし首にするディーン・マーティン（『リオ・ブラボー』『大空港』）。
本作がキャリア唯一の完全悪役だとか。
それでもタイトル・クレジットは一番最初。

対する流れ者の元保安官のギャンブラーにジョージ・ペパード（『ティファニーで朝食を』『ブルー・マックス』）。
最初は事なかれ主義で面倒を避けようとしつつも、マーティン一味の横暴に耐えかね立ち上がります。マーティンとＷ主演ながら本当の主役はこちらですね。

ヒロインには、マーティンに抵抗しつつも実は昔いい仲だったジーン・シモンズ（『大いなる西部』『エルマー・ガントリー』）。
クールビューティのシモンズ（当時38歳）が珍しくコミカルな一面も見せてくれます。

脇にはペパードの相棒にジョン・マッキンタイアー（『馬上の二人』『オレゴン魂』）。
まだ若くて極悪人のスリム・ピケンズ（『砂漠の流れ者』『ゲッタウェイ』）が見れるのも貴重かも。

監督のアーノルド・レイヴンは『ライフルマン』『ビッグバレー』といったTV西部劇のプロデューサーで、TVドラマ『マニックス』『特攻野郎Ａチーム』『600万ドルの男』『ロックフォードの事件メモ』なんかの監督もしている人。

フィルマさんジャケ写ありがとうございます。
しかし、このジャケ写の絵、シモンズはいいとして、マーティンとペパード全然似てませんね。こりゃどっちがどっちかわからないレベル。

• #HKウェスタン
• #HKアクション

ジェリコの街を支配する悪漢一味。そこへ現れた自称ギャンブラーの風来坊。彼は街の人々を味方につけ悪漢一味に立ち向かう。
当時はマカロニ・ウエスタン流行の真っ盛りの中で、それに対抗しようとハリウッドで久しぶりに製作された西部劇。

ディーン・マーティンさんは憎めない小悪党を数多く演じたイメージはあるけれど、ここまで極悪非道な完全な悪を演じるのは初めてな気がして新鮮でした。
ただ…それが成功してるとは思えず陽気な顔立ちと優しい印象がどうしても邪魔をしてしまいちょっと無理してる感じで似合っていません…。

流れ者の自称ギャンブラーのドランや勝ち気な未亡人のシモンズの方がキャラが立っており悪役として少し役不足な印象…。
この時代の西部劇にはありがちですがいざ戦いの構図になるまでがちょっと長く中盤はちょっと退屈かも知れません。

実は私はマカロニ・ウエスタンて暗くてあまり好きじゃないので、やはりこういう単純明快な西部劇の方が好きですね。
やっぱりヒーローの二丁拳銃はヴィジュアル的にカッコいい。いわゆる早撃ちタイマン勝負が多い西部劇にあって、最後のステルス戦のような対決は緊張感があって良かったと思います。

傑作まであと一歩な感は否めませんが変にメロドラマもせず、主人公が魅力的で勧善懲悪な西部劇としてはなかなか楽しめた作品でした。

まとめの一言
「勝ち目の無い勝負はしない」

勝率

ならず者たちを従えてジェリコの町を支配している元保安官フラッドが、駅馬車を御するベンを襲い重傷を負わせる
同乗していた元保安官補の賭博師ドランはベンを乗せて町へ向かい、ベンと共に駅馬車会社を経営するモリーに迎えられ……

伊達男ディーン・マーティンが悪役を演じ、単純明快な娯楽活劇に徹した西部劇

噂

それぞれの事情

ゲーム
酒場のあれこれ

アクション
人間模様がメインか

展開はまあまあでした