Lilly

阿弥陀堂だよりのLillyのネタバレレビュー・内容・結末

阿弥陀堂だより(2002年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

10年くらい前に、原作を読んだ記憶がある。
南木佳士は、医師であり作家。
ご自身の体験が投影された物語。

医師と作家の夫婦は、南木氏の分身なのだろう。

おうめさんの言葉の一つ一つが、素直で重みがあって、説得力がある。

プーシキンの引用や、胃がんを患い天命が近づく先生の言葉、美智子医師のパニック障害に至るまでの様々な葛藤、

淡々と語られるけど、重くて心に響く。

信州の山里の四季折々の風景が、綺麗で心が洗われるようだった。

渓流釣りのシーン、子供たちと長縄飛びする場面、先生が亡くなる日に村の人々か集まり静かに看取るシーン(こんな亡くなり方が一番羨ましい 見事な逝き方)

なんて、穏やかで美しいんだろう。
今を大事に精一杯生きる。
素敵な作品。
Lilly

Lilly