まさなつ

息子の青春のまさなつのレビュー・感想・評価

息子の青春(1952年製作の映画)
3.3
生誕101年 小林正樹映画祭 @シネ・ヌーヴォ

タルコフスキーから小林正樹へ。好きな特集があると、この映画館にばかり通ってしまいます。

昔の日本映画の監督としては、黒澤や成瀬と並ぶくらい好きな小林正樹監督のデビュー作品。
後年の骨太な作風とは違い木下監督の門下生として師を継承した作品です。なんでも、監督昇進試験のようなニュアンスもあったそうです。その割に出演者が豪華です。

鎌倉に住む、結構裕福な作家家族のホームドラマ。男兄弟二人の青春なんですが、今観るとウブというか可愛いというか、こちらがこそばよくなるくらいです。父親の権威もまだあった時代ですね。

当時の松竹は小津監督に代表されるローアングルが主流だったんですが、この監督は上からの俯瞰したアングルをよく使います。このデビュー作でも、兄弟ゲンカのシーンで使われ、らしさがみられ嬉しかったです。

兄役の石濱朗が若くて可愛い顔してるのですが、どこか菅田将暉に似てるんです。他のフォロワさんも観られて同じような感想なので間違いないです。この石濱朗は後に同監督の「切腹」という映画でとても苦痛な役をやらされます 笑。
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