Cisaraghi

ラブ・アクチュアリーのCisaraghiのネタバレレビュー・内容・結末

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

最初見た時は結構とっ散らかった印象でそれほどいい出来の映画とは思わなかったのだが、同時並行のオムニバス風なので、それぞれのエピソードで飽きずに何回も見て楽しめるなかなかお得感のある映画である。ちょっとそれ要る?と思えるやり過ぎのもあるが(ウィスコンシンとか、ウィスコンシンとか)。

特に、最後の方の小学校のクリスマス会で女の子が "All I Want for Christmas is You" を歌うシーンは、何度見たかわからない大好きな場面だ。ジョアンナ、歌上手すぎ!ダサいセーター着た先生方も歌に合わせて舞台で一緒に踊ってるのが本当に楽しそうで、イギリスの小学校はいいなぁと思った。サングスター君、ドラム叩きながら怒る表情よかった。

初回視聴時は、なにせサラのエピソードがツラすぎてツラすぎて落ち込んだ。リチャード・カーティス、心底何とかして欲しかったと思った。コメンタリーで、それであきらめちゃうんだ!?とツッこんでたヒュー・グラント、少し見直した。

俳優陣はとにかく豪華なメンツが勢揃い。まだそれほどの知名度がなかったキーラとか、マーティン・フリーマンとか、この後ずい分出世したもんです。

一番のビッグネームの一人なのに、エピソードはさすがにリアリティーなさ過ぎてあまりピンとこなかったヒュー・グラントだけど、リズム感に問題のあるダンスシーンは最悪で笑える。さすが希代のコメディアンというか、マジでダンスの才能ない。

ちょっとしたシーンながら、結婚式のパーティーでのDJの痛い選曲に対するサラとマークの反応、かなり受けた。イタイ曲って世界共通なんですね。曲を知らないと笑えないけど(イタタ…)。

Loveについては、ローラ・リニーのサラと今は亡きアラン・リックマンがオフィスでやり取りするシーンがいい。でも、その後の成り行きの辛さは前述の通り…。
 
それと、今作ったら、おそらくマークが好きになるのはキーラ・ナイトレイじゃなくて夫のピーターの方だろうなと思う。

音楽のチョイスはどれもよい。コリン・ファースの南仏の仕事場の場面、のどかで美しい風景にきれいな曲が合っていて、特に音楽のよさが引き立つ。

ビル・ナイ、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、アラン・リックマン、エマ・トンプソンなど、大御所のそれぞれのエピソードはどれも酒脱な演技力が光る。あ、ローワンもいました!

しかし、2003年公開のこの映画、今や若い方々にもよく知られているクリスマス映画の定番なんですね。知らなかった。お若い方には、コリン・ファースが呟く Alone again, naturallyなんて、意味わかんないでしょうね!
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