似太郎

椿三十郎の似太郎のレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.6
【鞘に入ってない刀🥷】

前作『用心棒』よりもノホホンとしたエスプリの効いた、三十郎とその弟子(金魚の糞w)の暗躍を描く痛快時代劇。飄々とした殿様役の小林桂樹が実にイイ味。どこか鈴木清順や神代辰巳っぽい襖の描写が印象に残る。

まるでターミネーター張りにバッタバッタと人を斬る三十郎の「最強ぶり」が際立っており、ある意味国宝級。(笑)

黒澤明にしては珍しく軽いトーンの落語っぽいノリである。仲代達矢とのラストの血の噴水シーンはちょっと「おいおい😅」みたいな違和感があったが、楽しませてもらったので良しとするか!👍グッ

菊島隆三、小国英雄による超ロジカルな脚本の構成力が前作以上に磨きが掛かっていて総じてグッジョブな娯楽映画だった。🤗
ちなみに原作は山本周五郎の『日々平安』。庶民的で健全で親しみの湧く作り。
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