ドキュメンタリーは対象の「素」を引き出すことが正義だと思っていたが、この奥崎謙三という人はどうにもカメラを意識してカッコつけたいみたいで大声や暴力をもってして自ら奥崎謙三を演出しているように見えた。
でもそれが嘘であるとかでは全然なくて、むしろそのセルフプロデュースの塊に人間味を感じた。飾り気のない「素」の姿だけがホンモノかというと、決してそうではないと思う。そしてそのパフォーマンス的な姿を引き出しているのは当然カメラ(撮り手)であり、そう考えると改めてカメラというのはとんでもない魔力を持った(本来生活にはない)異物だと再認識した。
奥崎氏の思想言動行動に関して自分の思うことをいちいち書いているとキリがないので、記しません。ただ信念は感じ取りました。
