企画に今村昌平。
原一男と奥崎の関係がヘルツォークとキンスキーの関係のようだった。
戦争という悲惨。奥崎という極めて歪んだアイコン。
実際、昨日まで戦争してて今日になって「はい終了」と言われてもそういう訳にはいかんだろうし、戦争は一旦始めてしまうと本当の意味で終わりというのはなかなか来ないものだという事がよく分かる。 いずれにせよ映画としては物凄いテンションで最後まで惹きつけられた。
それにしても今よりもこの頃の方が公の場において言論の自由があったんだなあと不思議に思う。いつのまにか個人が個人を監視して大勢で寄って集って叩くという、一定の空気を保ちながら生きていかなければならない窮屈な世の中になってしまった。
奥崎をヒーローのように思う気は毛頭ないが、これほどまでの凄まじい主義主張に何か考えさせられるのも確か。