filmoutさんの映画レビュー・感想・評価

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グッバイ20世紀(1999年製作の映画)

4.4

ホドロフスキーmeetsマッド・マックスなんていう紹介をされてはいたが、どちらももその終末感は共通している部分もあるわけだし、どちらかというとブーストしたフェルナンド・アラバールという感じ。
とそんな
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カラー・ボックス(1935年製作の映画)

3.7

35mmフィルムにほとばしる色彩と図形、そこに乗ったキューバ音楽で幾何学やノイズがダンスしているようにも見えるがこの頃これをレン・ライがDIYで制作したことに意義がある。

ブックレットには、当時この
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悪魔と夜ふかし(2023年製作の映画)

3.8

物語の導入があまりにもシンプルで上手だがそれ以上でもそれ以下でもない。見応えがあった、というほど大層な話に感じられないのは主演の俳優がちょっと「ナゲット割って父ちゃん」に似ているからか。実際、スタジオ>>続きを読む

トラップ(2024年製作の映画)

3.7

私はシャマランが好きなので終始退屈せずに夢中で入り込めるのだがそういう人も多いと思うし、たまにはまともな批評に晒された方がいいと思う。
ジョシュ・ハートネット、良い俳優になったなと思うと同時に若干オー
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デ・ジャ・ヴュ(1987年製作の映画)

4.2

おもむろに倒錯とともに荘厳な雪山が登場するあたりシュミット見ているなと陶酔する。作る方も演る方も見る方もある種なにかしらの倒錯によって成立していくような誇大妄想とも言える作風は本作でもあって、面白いと>>続きを読む

ビリディアナ(1960年製作の映画)

4.2

トリアーのキングダムを見た後に見ると相互に分かり合えるというか、たぶんブニュエルは無神論者ではなく信仰心の強さによる逆張り的な視点があるのだろうけど。なので序盤は静謐なドラマだ。後半はぶち壊し。打ちこ>>続きを読む

キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

4.3

今までに比べて物語が集約していく段階に差し掛かったところから始まるので分かりやすくはなっているが、そもそもこの作品を分かるとはなんや?という話だ。
特典映像を見れば俳優は台本を三回読んでも分からないと
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キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

4.2

年末年始でダラダラと長期間キングダムを見ていたせいで、このセピア色の意味不明な世界から抜けられない。
シーケンスが繋がっているようで繋がっていないと感じるのはトリアーの演出の特性で、俳優自体もその状況
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キングダム(1994年製作の映画)

4.2

何を見てるのか分からない。というのはもう最終までそうなのだが、とにかく不謹慎で不徳で考え得る常識を逸脱しておりトリアーの無神論者っぷりが炸裂して、全員顔芸に走るホラー。

なんかムカつくけどヘルマーが
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(2025年製作の映画)

4.3

丁寧な生活を描いたシンプルな導入からしっかり筒井康隆的世界観へ発展していくストーリーテリングが絶妙。
目が覚める度に次こそ夢から醒めないでほしいと思わせ、醒めるとがっかりする。その繰り返しの妙。
舞台
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マルホランド・ドライブ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

4.7

個人的には2000年代最高傑作としているがやはり映画とは見るたびに印象の変わるものであって、もう何回か見ていると冒頭のダンスシーンが面白くてしょうがない。あの音楽とやかましいコラージュ、その後の白飛び>>続きを読む

You Burn Me(英題)(2024年製作の映画)

3.7

断片的な詩が物語として構築されていく中で、その断片が反復されて映像と音のリズムとなり更にそれらが観客の内側に溶けていくまでの一連。

監督本人の説明によるほとんど儀式的とすら思えるアナログ的なプロダク
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またヴィンセントは襲われる(2023年製作の映画)

3.8

監督のインタビューか何かでスコセッシの『アフター・アワーズ』が出てきていて確かに不条理で理不尽な世界観だが当然現代社会の皮肉でもあって割と笑える。設定がガバガバなのか狙いなのか本当に目があった事が理由>>続きを読む

刺さった男(2011年製作の映画)

3.6

ブラックコメディと言っても割とシリアスで。イグレシア監督の最近の作品『ベネシア・フレニア』でも思ったのだけど人が吊られるのが好きなんだろうか。
今回は失職した広告マンが落ちて刺さってそのまんまで、そん
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殺人者はライフルを持っている!(1968年製作の映画)

4.3

ボグダノヴィッチ作品なんて『ペーパー・ムーン』しか知らん。と、DVD売ってたので購入。
傑作。

アメリカン・ニューシネマ隆盛前の不穏な物語で、登場する犯人の動機が一切語られない。話はほとんどボリス・
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ワカリウッド・フォーエバー!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ウガンダ(2021年製作の映画)

4.0

内容はあらすじ(ほぼ全部書いてあるが)を参照。
このドキュメンタリーを見ているとやはり長らく欧米がやってきた"(彼らの視点での)未開人"への啓蒙的な態度が見えないこともなく、多少げんなりはしてしまう。
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Limbo(原題)(1999年製作の映画)

4.0

ニュージャージーにW.A.V.E Productionsというアングラホラースタジオがあったらしい。そこの映画に出演しまくったB級映画女王ティナ・クラウスの監督作品。こっちはホラーというより錯乱カルト>>続きを読む

アニエス V. によるジェーン B. デジタルレストア版(1988年製作の映画)

4.5

2025年初映画は横川シネマで25年ぶりのアニエス・ヴァルダ。
受付で年配のお客さんが5割くらい「アニエスベー」と言っていた。

それにしても全く1秒も覚えてなかった。40歳までのジェーン・バーキンの
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タルテュッフ/タルチュフ(1925年製作の映画)

3.9

洗脳された夫を介した妻と偽善者タルチュフの攻防戦。
メタ構造が現れた途端に現代の映画を見ている気分になる。
水差しに夫の顔が映り込むよりも前に、意識的にか鏡を映り込ませたショットがあり伏線として理解し
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The Amazing Transplant(原題)(1970年製作の映画)

3.9

ドリス・ウィッシュマン。やっぱり室内の装飾や洋服がかわいいわ。
ストーリーはゴールドのイヤリングをつけた女性を見て性欲を喚起する変態男性がレイプしまくってしまいそれを探偵の叔父が追うというもの。
なぜ
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CASTLE(2019年製作の映画)

3.4

水墨画風アニメーション。と言っても山村浩二フォロワー的なアニメーションかなとは思う。
作者は当時学生?だったらしいし実験精神と彼のこの先のモチベーション、成長、期待を思えば内容に厚みが足りないとか映画
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サルタン王物語(1966年製作の映画)

3.8

プーシキンの童話。ほのぼのメルヘンの割には全シーンの展開が急すぎてついていくのがやっとだが、衣装やセットの書き割りなど壮大なアナログ特撮でずっと面白い。
童話なので「そうはならんだろ」の連続。割とずっ
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チェスティー・モーガン in デッドリー・ウェポン(1974年製作の映画)

4.0

Something Weirdからの2Kリマスターで。性的エクスプロイテーションの女王ドリス・ウィッシュマン監督の代表作。超巨大な乳房を持つチェスティー・モーガンが敵を圧死させる。。。
70年代のエク
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226(1989年製作の映画)

2.5

こりゃ稀に見るヒドさだな。。。
豪華キャストが揃っているけど事件自体もその後の膠着も将校達の感情や背景が伝わってこない。A→B→C→Dという感じで人物と事件を並べてみている感じ。映画的な表現になってお
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.2

資本主義の中毒性と夢想。三時間異常なテンションで突き進む物語。現代の話なのにキリスト教的な観念から啓蒙へ、そして資本主義をゴリ推していった西洋の近代の流れが垣間見える。
何度も金とセックスで享楽的に描
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ココディ・ココダ(2019年製作の映画)

4.0

前後左右が多次元でループしている?と思える破綻ぷりだが、トラウマを克服するために夫婦は何度も戦わなければならない。
影絵は夫婦に対する克服のためのせめてものヒントか。

答えは出ないがいずれ夫婦が襲撃
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運び屋(2018年製作の映画)

4.2

シリアスそうなストーリーを少し呑気に淡々と語るのが本当に巧くて変わらないなと思う。
家族愛をメインテーマとする物語の中、インターネットを嫌うアールの言動が印象的。ネットやAIの集合知がどれだけあっても
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ゼイラム(1991年製作の映画)

4.2

イリア役の森山祐子とコンピューターのボブの台詞回しがド下手というかあまりに独特すぎて序盤はちょっと我慢する必要がある。語彙力の少ない人が無理して難しいことを言おうとしている感じがあり、イリアは台詞の抑>>続きを読む

カパエマフの魔法石(2020年製作の映画)

3.8

ハワイにある伝承。
全編ハワイ語で語られる。

「マフ」の登場から偶像を岩の下に埋めて祈るまでの語りが丁寧で、光の表現が美しいアニメーション。
だがキリスト教の宣教師が来たり武器が入ってくる描写は一瞬
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.8

冒頭の保護者会のシーンで母が娘の進学について問われ、ほとんど100点の回答をするところで、「強がらなくてもいいのよ」とその場にいる他の女性と同じように言ってあげたいものだったが。

脚本の裏切りとして
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サンゲリア2(1988年製作の映画)

3.3

原題がZombie3だけどロメロのとは関係ない、とかタイトルにまつわる云々は色々端折るとして総合的な感想は「前作が傑作すぎ」。
これはこれで好きだけどフルチが途中降板しているようなので彼らしい棒立ちと
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ヴァラエティ(1983年製作の映画)

3.9

序盤眠くなったけど後半物語を少し放棄するような形でカットと台詞の羅列的なエアポケットに入り、また物語の本筋に乗ってラスト唐突に終わるという展開を思い出すごとにジワジワきている。
コインを入れてポルノを
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ハート・ロッカー(2008年製作の映画)

3.9

冒頭の「戦争には中毒性がある」的なワードが全てなのでその後はそのジャンキーっぷりが描かれるわけで、これが2008年当時はそのままそう受け取られたとは思うが今はかなり"穿って"、またはストレートに"かっ>>続きを読む

GO!GO!L.A.(1998年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキの兄のミカ・カウリスマキの作品でこの頃まあまあ話題ではあったと思う。たぶんその頃(2000年過ぎた頃?)にDVDで買って三回くらいは見た。
毎回微妙な面白さである。
アキ・カウリスマ
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都会のアリス 2K レストア版(1974年製作の映画)

5.0

オールタイムベストの一本。
人生を変えた一本。

今言語化するとしたら。18歳で広島の田舎から単身大阪へ移住したときの心細さをアリスに、漠然とした将来のモラトリアムな、しかも反骨精神だけは立派な状況を
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