『カントリー・ロード』の使い方が最高な映画。ソダーバーグは大作撮ったかと思えば片田舎の決して派手ではないうだつのあがらない人生を撮ったりする。大物感のないその辺の人を描くのが上手い。
チャニング・テイ>>続きを読む
月に行ったら全員裸でした。しかも昼間っから優雅に遊んでいました。というドリス・ウィッシュマンの初期作。
ある意味ウィッシュマン版『月世界旅行』ではある。
なぜこんなエキセントリックな演出ができるのか不明。カメラを主体に考えておらず、何かがあるところにたまたまカメラを持って入ったような感じで生々しい激情を感じる。
原題のThe Music Loversに>>続きを読む
冒頭から何かが暴発しそうなヌメリのあるカメラワークでその期待感が最高な上、何も起きそうにないなと思っていたが意外にも展開は多い。
結局インフィニティ・プールが物語上なんだったのかもイマイチ不明だが、芸>>続きを読む
ホドロフスキーmeetsマッド・マックスなんていう紹介をされてはいたが、どちらもその終末感は共通している部分もあるわけだし、どちらかというとブーストしたフェルナンド・アラバールという感じ。
とそんな冷>>続きを読む
35mmフィルムにほとばしる色彩と図形、そこに乗ったキューバ音楽で幾何学やノイズがダンスしているようにも見えるがこの頃これをレン・ライがDIYで制作したことに意義がある。
ブックレットには、当時この>>続きを読む
物語の導入があまりにもシンプルで上手だがそれ以上でもそれ以下でもない。見応えがあった、というほど大層な話に感じられないのは主演の俳優がちょっと「ナゲット割って父ちゃん」に似ているからか。実際、スタジオ>>続きを読む
私はシャマランが好きなので終始退屈せずに夢中で入り込めるのだがそういう人も多いと思うし、たまにはまともな批評に晒された方がいいと思う。
ジョシュ・ハートネット、良い俳優になったなと思うと同時に若干オー>>続きを読む
おもむろに倒錯とともに荘厳な雪山が登場するあたりシュミット見ているなと陶酔する。作る方も演る方も見る方もある種なにかしらの倒錯によって成立していくような誇大妄想とも言える作風は本作でもあって、面白いと>>続きを読む
トリアーのキングダムを見た後に見ると相互に分かり合えるというか、たぶんブニュエルは無神論者ではなく信仰心の強さによる逆張り的な視点があるのだろうけど。なので序盤は静謐なドラマだ。後半はぶち壊し。打ちこ>>続きを読む
今までに比べて物語が集約していく段階に差し掛かったところから始まるので分かりやすくはなっているが、そもそもこの作品を分かるとはなんや?という話だ。
特典映像を見れば俳優は台本を三回読んでも分からないと>>続きを読む
年末年始でダラダラと長期間キングダムを見ていたせいで、このセピア色の意味不明な世界から抜けられない。
シーケンスが繋がっているようで繋がっていないと感じるのはトリアーの演出の特性で、俳優自体もその状況>>続きを読む
何を見てるのか分からない。というのはもう最終までそうなのだが、とにかく不謹慎で不徳で考え得る常識を逸脱しておりトリアーの無神論者っぷりが炸裂して、全員顔芸に走るホラー。
なんかムカつくけどヘルマーが>>続きを読む
丁寧な生活を描いたシンプルな導入からしっかり筒井康隆的世界観へ発展していくストーリーテリングが絶妙。
目が覚める度に次こそ夢から醒めないでほしいと思わせ、醒めるとがっかりする。その繰り返しの妙。
舞台>>続きを読む
個人的には2000年代最高傑作としているがやはり映画とは見るたびに印象の変わるものであって、もう何回か見ていると冒頭のダンスシーンが面白くてしょうがない。あの音楽とやかましいコラージュ、その後の白飛び>>続きを読む
断片的な詩が物語として構築されていく中で、その断片が反復されて映像と音のリズムとなり更にそれらが観客の内側に溶けていくまでの一連。
監督本人の説明によるほとんど儀式的とすら思えるアナログ的なプロダク>>続きを読む
監督のインタビューか何かでスコセッシの『アフター・アワーズ』が出てきていて確かに不条理で理不尽な世界観だが当然現代社会の皮肉でもあって割と笑える。設定がガバガバなのか狙いなのか本当に目があった事が理由>>続きを読む
ブラックコメディと言っても割とシリアスで。イグレシア監督の最近の作品『ベネシア・フレニア』でも思ったのだけど人が吊られるのが好きなんだろうか。
今回は失職した広告マンが落ちて刺さってそのまんまで、そん>>続きを読む
ボグダノヴィッチ作品なんて『ペーパー・ムーン』しか知らん。と、DVD売ってたので購入。
傑作。
アメリカン・ニューシネマ隆盛前の不穏な物語で、登場する犯人の動機が一切語られない。話はほとんどボリス・>>続きを読む
内容はあらすじ(ほぼ全部書いてあるが)を参照。
このドキュメンタリーを見ているとやはり長らく欧米がやってきた"(彼らの視点での)未開人"への啓蒙的な態度が見えないこともなく、多少げんなりはしてしまう。>>続きを読む
ニュージャージーにW.A.V.E Productionsというアングラホラースタジオがあったらしい。そこの映画に出演しまくったB級映画女王ティナ・クラウスの監督作品。こっちはホラーというより錯乱カルト>>続きを読む
2025年初映画は横川シネマで25年ぶりのアニエス・ヴァルダ。
受付で年配のお客さんが5割くらい「アニエスベー」と言っていた。
それにしても全く1秒も覚えてなかった。40歳までのジェーン・バーキンの>>続きを読む
洗脳された夫を介した妻と偽善者タルチュフの攻防戦。
メタ構造が現れた途端に現代の映画を見ている気分になる。
水差しに夫の顔が映り込むよりも前に、意識的にか鏡を映り込ませたショットがあり伏線として理解し>>続きを読む
ドリス・ウィッシュマン。やっぱり室内の装飾や洋服がかわいいわ。
ストーリーはゴールドのイヤリングをつけた女性を見て性欲を喚起する変態男性がレイプしまくってしまいそれを探偵の叔父が追うというもの。
なぜ>>続きを読む
水墨画風アニメーション。と言っても山村浩二フォロワー的なアニメーションかなとは思う。
作者は当時学生?だったらしいし実験精神と彼のこの先のモチベーション、成長、期待を思えば内容に厚みが足りないとか映画>>続きを読む
プーシキンの童話。ほのぼのメルヘンの割には全シーンの展開が急すぎてついていくのがやっとだが、衣装やセットの書き割りなど壮大なアナログ特撮でずっと面白い。
童話なので「そうはならんだろ」の連続。割とずっ>>続きを読む
Something Weirdからの2Kリマスターで。性的エクスプロイテーションの女王ドリス・ウィッシュマン監督の代表作。超巨大な乳房を持つチェスティー・モーガンが敵を圧死させる。。。
70年代のエク>>続きを読む
こりゃ稀に見るヒドさだな。。。
豪華キャストが揃っているけど事件自体もその後の膠着も将校達の感情や背景が伝わってこない。A→B→C→Dという感じで人物と事件を並べてみている感じ。映画的な表現になってお>>続きを読む
資本主義の中毒性と夢想。三時間異常なテンションで突き進む物語。現代の話なのにキリスト教的な観念から啓蒙へ、そして資本主義をゴリ推していった西洋の近代の流れが垣間見える。
何度も金とセックスで享楽的に描>>続きを読む
前後左右が多次元でループしている?と思える破綻ぷりだが、トラウマを克服するために夫婦は何度も戦わなければならない。
影絵は夫婦に対する克服のためのせめてものヒントか。
答えは出ないがいずれ夫婦が襲撃>>続きを読む
シリアスそうなストーリーを少し呑気に淡々と語るのが本当に巧くて変わらないなと思う。
家族愛をメインテーマとする物語の中、インターネットを嫌うアールの言動が印象的。ネットやAIの集合知がどれだけあっても>>続きを読む
イリア役の森山祐子とコンピューターのボブの台詞回しがド下手というかあまりに独特すぎて序盤はちょっと我慢する必要がある。語彙力の少ない人が無理して難しいことを言おうとしている感じがあり、イリアは台詞の抑>>続きを読む
ハワイにある伝承。
全編ハワイ語で語られる。
「マフ」の登場から偶像を岩の下に埋めて祈るまでの語りが丁寧で、光の表現が美しいアニメーション。
だがキリスト教の宣教師が来たり武器が入ってくる描写は一瞬>>続きを読む
冒頭の保護者会のシーンで母が娘の進学について問われ、ほとんど100点の回答をするところで、「強がらなくてもいいのよ」とその場にいる他の女性と同じように言ってあげたいものだったが。
脚本の裏切りとして>>続きを読む
原題がZombie3だけどロメロのとは関係ない、とかタイトルにまつわる云々は色々端折るとして総合的な感想は「前作が傑作すぎ」。
これはこれで好きだけどフルチが途中降板しているようなので彼らしい棒立ちと>>続きを読む