あさり

北辰斜にさすところのあさりのレビュー・感想・評価

北辰斜にさすところ(2007年製作の映画)
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高校の頃、寮歌というものにハマっていてそのとき観た。旧制高校(いまの大学の前身)というのが各地にあって、例えば第一高校は東京、第二が仙台、第三が京都。この映画の舞台は七高(鹿児島)。映画自体は期待を下回ったが、以下に引用した巻頭言(歌の前に吟ぜられる詩)には高揚を覚えた。

流星落ちて住む處
橄攬の實の熟るゝ郷
あくがれの南の國に
つどひにし三年の夢短しと
結びも終へぬこの幸を
或ひは饗宴の庭に
或ひは星夜の窓の下に
若い高らう感情の旋律をもて 
思ひのまゝに歌ひ給え
歌は悲しき時の母ともなり
うれしき時の友ともなれば
いざや歌わんかな北辰斜め
あさり

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