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マジックのadeamのレビュー・感想・評価

マジック(1978年製作の映画)
2.5
売れないマジシャンだった男がネタに腹話術を取り入れたことで状況を好転させるも、人形と人格が同一化していってしまう様をリチャード・アッテンボローが描いたサイコスリラー。
元々ノーマン・ジュイソンがジャック・ニコルソン主演で企画していたがカツラ着用拒否で流れ、その後スピルバーグがデ・ニーロ起用で検討するも結局アッテンボローと若きアンソニー・ホプキンスという最も地味な組み合わせに落ち着いたそうです。
ホプキンスは腹話術の習得も含め内に秘めた狂気を人形に乗せて爆発させてしまう男を見事に演じており、その演技もですが、ブルーのパーカーを着ているのが新鮮で貴重でした。
シーン毎の見せ方はとても良かったのですが構成がイマイチで、序盤では孤独の中で鬱憤が蓄積していく過程をもっとじっくり見せてほしかったですし、その後の甘ったるいロマンスパートはダレています。
ドツボにハマっていく中盤は面白かったですが、クライマックス以降の盛り上がりに欠けた印象でした。
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