イチロヲ

ニューヨーク1997のイチロヲのレビュー・感想・評価

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)
4.0
大統領救出作戦を引き受けた無頼の男スネーク(カート・ラッセル)が、巨大刑務所と化したマンハッタン島に侵入する。後のクリエイターに多大な影響を与えている、SFバイオレンス。

マンハッタン島に単身乗り込んだスネークと映画鑑賞者が一体となり、同じ視点で探索劇を展開していく。今日におけるビデオゲームの舞台設定やゲーム的演出の基礎となるものが、あらゆる箇所で垣間見られる。

囚われの身となっている大統領は、チンピラから凄惨なイジメを受けているわけではなく、子供のようなお遊びに付き合わされているだけ。チンピラのキャラクターにやたらと愛着が湧くところに、カーペンター作品の魅力が詰まっている。

本作を観ると、魅力のあるキャラがほんの数名いるだけで、その作品への信頼感が一気に高まることがよく分かる。また、若手時代のジェームズ・キャメロンが特殊効果で参加しているため、「ターミネーター」や「エイリアン2」の息吹が感じられる。
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