くぅー

殺人の追憶のくぅーのレビュー・感想・評価

殺人の追憶(2003年製作の映画)
4.3
“俺はもう分からない。メシは食ってるか? 行っちまえ、バカ野郎。”

1986年から5年の間に10人の女性が殺害され、犯人未逮捕のまま控訴時効が成立した、韓国の「華城連続殺人事件」…この事件をモチーフにリアルに描いた本作。

で、2004年にスクリーンで見て以来の久々の再鑑賞で、その後に似たようなタッチの作品が多く出たので、目新しさはないのですが…それでも画面から目が離せず、一気に見ちまいましたね。

そう、田舎ならではの強引でずさんな捜査から入り、徐々に緻密になりつつも泥臭さはしっかりあって、二人の刑事が巧みに惹かれるバティ・ムービーの側面を持ちつつ、ハンパなくやるせない余韻を残す…当時すぐにポン・ジュノ監督の名前をインプットしましたね。


そう、まるで真犯人に見せてるかの様な展開で…2019年に真犯人は判明したのですが、この作品が封切りになってた時、刑務所でどう感じてたのか。

なお、キャストでは、名優ソン・ガンホ…彼らしい喜怒哀楽を存分に味わえる熱演。
そして、キム・サンギョン…もちろんいい存在感と流石の演技をきっちり披露。
さらには、パク・ヘイルにソン・ジェホらの、新旧の芸達者な面々のサポートにニンマリ。
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