金城武、トニーレオンはハッキリ言ってとにかくカッコイイ。
無様で、情けなくて、とことんダサい。失恋の度にこんなバカみたいなこと繰り返してたら相当面倒臭いだろうなーと思わずにはいられない。
そこに女性は萌えを感じるんだろうなーと思う。
好きな人の部屋に忍び込んで部屋を勝手に変えるって言うのと、振られてから自分の誕生日までにパイン缶を買い続けて一気食いするのとか、ぬいぐるみに話しかけたりとかこの映画の男と女は同レベルで盲目的になっているといっていいだろう。
僕はかなり寒いな〜と思って観てしまったから面白いとは感じなかったけど、
こういうどうしようもなさとかひたすら感傷的になっている男(イケメンに限るw)+オシャレ色彩、音楽+やってみたい、言われてみたいあるある=女子キュン死に
という方程式が透けてみえて、これっていわゆるポストモダン的なオタク文化の消費のされ方と近くて、背景にある物語に感動して消費をすると言うよりもすでにある萌えの記号の集合イメージに思わず触手が伸びているという方が正解なんじゃないかなーと。
だからこの映画で観れるものは過去のメロドラマ、ラブコメ、でもそうそう変わらないものが見れるだろうし、上手く要素を繋ぎ合わせて焼き直すという手法を獲得したある意味90年代だからこそ出来た映画なんだろう。
ストーリーが曖昧でもオシャレなら良いじゃないか!というスタンスは嫌いだなーと思うし。そこまでの画的クオリティは無いと思う。
ウォンカーウァイ作品は初めて見るので逆に[ほら、お前らどうせこういうのが好きなんだろ?]という逆説的でアイロニカルな視点としてこの作品があるのなら、[おっ!やるな〜。]と唸れるんだけどもこういうタッチが基本となるのならもう観ないかな。