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女と女と女たちのHKのレビュー・感想・評価

女と女と女たち(1967年製作の映画)
3.0
ビットリオ・デ・シーカ監督の7話のオムニバス映画。
主役はシャーリー・マクレーン(当時34歳)。全て別人を演じます。
デ・シーカと言えば名作『ふたりの女』『ひまわり』は言うに及ばず、オムニバスの『昨日・今日・明日』も面白かった記憶があるので期待して観たら・・・
今回はイマイチでした。

ソフィア・ローレンと組んでないとレベルが下がるんでしょうか?
いや、シルバーナ・マンガーノ主役のオムニバス『華やかな魔女たち』ではデ・シーカ担当の第5話(共演C・イーストウッド)は面白かったですけどね。

第一話の相手役はピーター・セラーズ。葬儀の最中、夫を亡くし涙にくれるマクレーンを主治医のセラーズが口説きにかかります。この二人『チャンス』以前にも共演してたんですね。

第三話の主人公は通訳。マクレーンの日本語も聞けます。あと主人公の部屋に置いてある恋人の写真がちょっとマーロン・ブランドに似てるなと思ったら、後から本人だと判明。

第六話は不倫相手同志の心中の話で相手役はアラン・アーキン。なんと本作にはセラーズとアーキン2人のクルーゾーが出ていました。しかも本作はアーキンの『クルーゾー警部』と同じ製作年度。

第七話には若きマイケル・ケインが登場。主人公を付け回すストーカーの役で最後までセリフはなし。
でも最後にはストーカーではなく実は浮気を疑った夫が雇った探偵だったとわかります。あれ?これひょっとして『フォロー・ミー』の元ネタ?

出演者は他にもロッサノ・ブラッツィ、ヴィットリオ・ガスマン、アニタ・エグバーグ、フィリップ・ノワレなどけっこう豪華だし、興味深い小ネタはあったりもするんですが、どうも全体的にいまひとつパッとしない印象の作品でした。
音楽は『世界残酷物語』『怒りの荒野』のリズ・オルトラーニ。
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