HK

イヴの総てのHKのレビュー・感想・評価

イヴの総て(1950年製作の映画)
3.8
古典的名作を今さらながら初鑑賞。
ずっと“イヴ”というのはベティ・デイヴィス(『何がジェーンに起こったか?』)の役名だと思っていたら違いましたね。
イヴ役はアン・バクスター(『私は告白する』『十戒』)でした。

デイヴィスはもっと老けてると思ったら当時42歳(←失礼)、バクスターは当時27歳。
ちなみに、ジャケ写ではまるで主役のようなのに実は脇役のマリリン・モンローは当時24歳。
思っていたよりは出番は多かったものの限りなく端役に近い脇役なので、やっぱりジャケ写はデイヴィスかバクスター、またはその両方に変えてほしいものです。しかもモノクロだし。

本作、スターの座を巡って中年女優と若手女優が周りを巻き込んでドロドロの人間模様を繰り広げますが、なんと同じくバックステージ(舞台裏)モノの傑作『サンセット大通り』と同年にアカデミー賞を競い合っていたとは知りませんでした。

本作は14部門ノミネートで6部門(作品・監督・脚本・助演男優・衣装・録音)受賞。
『サンセット大通り』は11部門にノミネートで3部門(脚色・美術・音楽)受賞。
ただし、この年の主演女優賞は本作のベティ・デイヴィスでも『サンセット~』のグロリア・スワンソンでもなく、『ボーン・イエスタディ』のジュディ・ホリデイ。
ついでに言うと、この年のノミネート作品には『第三の男』や『アニーよ銃をとれ』のタイトルも。

監督・脚本は『幽霊と未亡人』『クレオパトラ』『探偵スルース』のジョセフ・L・マンキーウィッツ。
セリフがどれも凝ってますね~。
音楽はアルフレッド・ニューマン。
古くても噂に違わず見ごたえのある作品でした。
HK

HK