もこもも

ラジオ・デイズのもこもものレビュー・感想・評価

ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)
4.0
ラジオが中心だった1940年代の愉快で愛に溢れた家族の日々を描いた作品

ウディ・アレンの自伝的作品
華やかさはなく平凡やけど、
愛に包まれた家庭に心温まるし、
この時代を生きたわけではないけど、
ノスタルジーに駆られるし、
お洒落で素敵な音楽が溢れてて
しみじみといい作品やなぁって感じる
ミア・フォローとダイアン・ウィースト、
それにダイアン・キートンと
ウディ作品ではお馴染みの大好きな女優が
沢山登場してるのがめっちゃ幸せ

"少し昔を美化しそうですがお許し下さい
別にいつもいつも雨降りだったわけではなく
ただ雨の風景が美しく記憶に残っているのです"

冒頭のこの言葉から素敵
ラジオをみんなで囲む古き良き時代
お贔屓のラジオ番組がそれぞれあるよね
時代は全然違えど自分は学生時代、
スクールオブロックを聴いてたのを思い出した
作中の"スポーツ美談"のコーナーで
毎シーズンとんでもない怪我をする
野球選手の話は笑っちゃう
井戸の少女のシーンは胸がジーンとした

ジョーの両親、叔母さん夫婦の
関係性や会話がとっても素敵
お互い妥協して、って言ってたけど、
2人の中にある愛に心温まったし、
お互い幸せやと思えてるんじゃないかな
ビー叔母さんのキャラクターも好き
ダイアン・キーントンの登場は少ないけど
ラストの歌うシーンが大大大好き
優しい歌声も儚げな瞳も美しかった

『Flight Of The Bumble Bee』から始まって
泥棒シーンの『Dancing in the Dark』も
過去が蘇る曲を挙げていくシーンの
『Paper Doll』も『Pistol Packin' Mama』も
『Mairzy Doats』も『If I Didn't Care』も
『If You Are But a Dream』もほんまに素敵
ウディ作品に出てくる素敵な曲を集めた
プレイリストを完成させるのが自分の小さな夢

"忘れられない新年です
ビー叔母に起こされて見た1944年はね
あの人たちも忘れないし
ラジオで聴いた懐かしい声も
でも現実は年が過ぎ去って行くにつれ
あの声この声が次第に薄れて行きます"
もこもも

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