ギルド

ギターはもう聞こえないのギルドのレビュー・感想・評価

ギターはもう聞こえない(1991年製作の映画)
3.6
フィリップ・ガレル監督の前妻で急死したニコへ捧げた愛の物語。

 同時に公開された救いの接吻と同様にフランス映画らしい愛へ愚直に向き合うところがクラピッシュ監督作品の「おかえり、ブルゴーニュへ」に通じる部分があると感じました。
個人的には官能的表現の変則さ・愛のアプローチが面白くて、日本の「愛がなんだ」と毛色の違う部分が見どころだと思います!
そこが見てる最中も見終わった後にも頭にひっつく感じが良かったかな。こんなシチュエーションをしてるのか・・・と違う意味で驚きました(笑)

 救いの接吻も含めてフランス映画らしい恋愛のアプローチを極限までそぎ落とした台詞とカメラの長回しで演出する作りが一貫しています。そこで個人差が判れる気がしますが、フランス映画の恋愛が好きな人は本作も気に入るかと思います。
個人的には要所要所のストーリーラインのぶつ切り感に邪推(作家的意図なのかストーリーよりは雰囲気で楽しむ映画と提示しているのか?)しちゃう辺りがフランス映画の恋愛ものと相性が悪いのかな。。。と感じてしまいました。
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