ギターはもう聞こえないの作品情報・感想・評価

ギターはもう聞こえない1991年製作の映画)

J'ENTENDES PLUS LA GUITARE

製作国:

上映時間:98分

3.7

あらすじ

「ギターはもう聞こえない」に投稿された感想・評価

フランス映画の問答シーンってホント苦手なんだけど、
この映画はこの時代特有?の気怠さがあって好きだな
昔のゴダール映画とか、謎にみんな落ち着きないじゃないですか

マリアンヌ役の女優さんどっかで見たことあるなと思ったら、ザ・バニシングでいなくなっちゃう人か
冒頭、ベッドの上に横たわる女性が寝ているのか死んでいるのかやけに判然としない間の取り方が良い。おそらくそれはスティーヴ・マックイーンが『シェイム』で引用しているし、他にも曇り空のインサートはガス・ヴァン・サントが影響を受けている。題名の『ギターはもう聞こえない』を把握したその時点から『そして誰もいなくなった』的な虚しい"事後感"の前倒しを体験しつつストーリーを追うはめに…不穏な静けさのなかに迸るむき出しの愛のようななにか(やっぱりトイレしながらのキスは鮮烈)をぼんやりと見たつもり。最後の最後に挿まれる"ニコに捧げる"を確認して「なるほどこれがフィリップ・ガレル…」と決定的に腑に落ちた。
eddiecoyle

eddiecoyleの感想・評価

3.9
対面するにせよ横並びになるにせよ、二人の人物が壁の前で語り合うのは流石のガレル節。とにかく人物にフォーカスするカメラは徹底的に人を真ん中で捉えるから、窓の外の木々やら鏡やら効果的なバックも端に追いやられる構図が異様。
河

河の感想・評価

4.4
トイレのシーン、紙がなくて芯で拭くっていうのも含めて、この2人の関係性の全てが映ってる感じがして感動してしまった
しっかりフランス映画です🇫🇷
自分やっぱりフランス合わないかもな〜なんて思いつつも、いつも挑みたくなるんだよな〜!笑

ただこの作品は映像もストーリーも単純に好みではなかった。
◎ The Velvet Undergroundから飛んできたが、音楽はElton Deanのサックスだった。使い方も間があるような絶妙な感じだった。
Moeka

Moekaの感想・評価

3.8
「男、海(ラ・メール)」陽射しに消えそうな位彼女の肌は透き通って白く、掻き消せない慟哭の様に纏うのは黒と純で哀しい青色。幸福?不幸?死ぬまで愛するけれど一緒にはいられない。いるだけで永遠の恋人達だと分かる慈しみ。ニコに捧ぐガレルの詩
cyph

cyphの感想・評価

3.8
変な映画だった スローだけどじっと待てるのは、ひとカットひとカットが絵みたいだから あと全部リアクションだからでもあるかも 出て行った恋人とおしっこしながらキス 恋人の友達とお風呂でキス、からのお風呂で食べる恋人の友達のつくったごはん 帰ってきた恋人に恋人が出て行ってた間の愛人へ「一緒に寝ようと言ってきてくれ」ふつうじゃないけどふつうじゃないって誰も言わない、あべこべな空気の中にある愛だった ニコ役のヨハンナ・テア・シュテーゲのそばかすがたまらなく可愛い 友人マルタンの窪んだ左眼も印象的だった
どなべ

どなべの感想・評価

3.0
久々に映画見たけどやっぱ映画ってめちゃくちゃ良いな
こんなに有機的なもの、生きててなかなか得られない

今だったら酷評してきた映画全部愛せるな
ゴダール以外は
BON

BONの感想・評価

3.9
第48回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞。1988年に急逝したガレルの前妻であり、60年代のドラッグとロックの寵児、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの伝説的ボーカルだったニコに捧げられた私的な愛の映画。

ドキュメンタリーのように陰惨で残酷な物語でありながら、ヌーヴェルヴァーグの名撮影監督カロリーヌ・シャンプティエの美しく透き通った映像に、静かで妖しいヴァイオリンの音色が美しかった。失ってから気付く愛や断ち切れない過去、またニコが重度のヘロイン中毒だったことが生々しく伝わる痛烈な映画だった。タイトルも観終わった後ニコを考えると哀しくなる。

話は変わるが、『太陽がいっぱい』のオーディションで出会ったフランスの野心の美アラン・ドロンとニコとの間にできた息子のアリ。アラン・ドロンに認知してもらえず、ヘロインに耽溺する母親のニコと歩む壮絶な人生。

フィリップ・ガレルはニコが主演の映画を7本撮影しているが、アリに対して父親のように接し、「僕にすべてを教えてくれたのはフィリップ。幼少期に僕を本当の意味で愛を与えてくれたのは彼だけだよ。」という言葉があり、泣きそうになった。彼の愛と芸術的感性は息子のルイ・ガレルにも確実に引き継がれていると感じずにはいられない。

『自由、夜』の音楽を手がけたファトン・カーンのピアノの旋律に感動し、本作でも彼がヴァイオリニストのディディエ・ロックウッドとサックス奏者のエルトン・ディーンとともに手がけていてやっぱり素晴らしかった。

2組のカップル、ジェラール(ブノワ・レジャン)とマリアンヌ(ヨハンナ・テア・シュテーゲ)、マルタン(ヤン・コレット)とロラ(ミレーユ・ペリエ)。2人はやがて破局を迎えるが、マリアンヌはジェラールの元へ戻ってくる。互いの愛を静かに激しくぶつけ合い、パリで暮らす2人は次第にドラッグに溺れ、禁断症状の苦痛が絶えず襲われながら生活は困窮を極めていくというようなストーリー。

一目瞭然でニコの分身ともいえるマリアンヌ役を演じるのは、オランダ出身の女優ヨハンナ・テア・ステーゲ。くりくりしたブロンドが美しく、そばかすや小ジワがナチュラル。ガレルを投影したジェラール役は『トリコロール/青の愛』の名優ブノワ・レジャン。

彼の特徴的な深く沈み込むようなモノクロとは違った淡い色味だったので意外。私的で娯楽性を排した生々しいシーン諸々。
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