星降る夜にあの場所で

ヴァンダの部屋の星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

ヴァンダの部屋(2000年製作の映画)
4.4
ペドロ・コスタを7作ザッと再見し、この監督はやはりドキュメンタリータッチ向きの監督なんだと強く思った。
しかも、ドキュメンタリーをアーティスティックに仕上げてしまう数少ない監督の1人。
その中で断トツにインパクトがある本作をノミネートしたい。
途切れることなく続く貧困と絶望の薄暗い連鎖で満たされた窮屈な空間の中でさえ、秀逸な構図と明暗を作り出してしまうテクに唸る。
観る人によっては強力な鬱誘発剤にもなり、まだまだやれる!といった希望を見いだせる強壮剤にもなりうる作品。