終わり方はすごく綺麗で、ハッピーエンドのようなんだけれども、とても見ていて苦しくなる映画。
2回目の鑑賞。
ナチスの映画は見ていてイライラするというか、どうしようもないこの現実を見せられていることに腹立たしくなってくるんだけれど、今回のこの映画は哀しい。
映画の半分あたりくらいまで幸せな日常生活。というよりも、奥さんとの出会いを描くラブコメ!あれ?ナチスの映画だったっけ?と思わせるような笑える場面がたくさんあります。収容所に送られてからも、明るく振る舞うお父さんの様子を映画全体で明るく盛り上げようとしている。
ホロコーストの現実を知るための映画としては、現実的ではないような気がする。残酷なシーンなどもそんなにないので、見ていて苦しい映像はありません。
しかしそれ以上に、重い現実を明るくしようと必死になる父親の姿が何よりも苦しい。姫様への愛、子供への愛、すべてへの愛。この映画は愛に包まれていた。