ゆき

日本の黒い夏 冤罪のゆきのレビュー・感想・評価

日本の黒い夏 冤罪(2000年製作の映画)
3.4
思い込みによる「世間の目」

実際に起こった“松本サリン事件”における一連の冤罪報道。マスコミと警察が作り上げた悲劇と向かい合う人々を描く。

娯楽はない、教育映画です。
「警察の広報になりたくなかった」そんな言い訳だらけのマスコミ。「権力」の存在に脅えたつ警察。人が人を裁いていく過ちの過程を見せつけられる。
作品の120分間ですら、罪をなすりつけられた時間はとても息苦しかった。現実だったら耐えられるんだろうか。
とても古めかしい雰囲気でえがかれているのは、事件の風化を皮肉ついて描いているのかななんて。鑑賞後は少し静かな時間が欲しくなる一作。
ゆき

ゆき