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いのちの食べかたのGTのレビュー・感想・評価

いのちの食べかた(2005年製作の映画)
3.6
食に関するドキュメンタリー映画なのだが、「生き物に感謝して食べましょう」的な説教くさいメッセージは一切ない。映画中、ナレーションやインタビューは全く無く(従業員同士の会話らしきものはあるが、字幕がないため何をいってるのかは不明)、ただただ食物が生産、加工されていく現場が淡々と写し出される。シーン同士の関連性は無く、さっきまで豚の屠殺を写していたのにいきなり野菜の収穫の映像になったりと、1つの食物がどう加工されていくか、ということをこの映画で学ぶことは残念ながらできない。
家畜の解体などショッキングなシーンもある一方で、黄昏時の農場など視覚的見て美しいシーンも多い。また、BGMが全く無く作業中の細かな音がよく聞こえ、耳に心地が良い。そう考えると、この映画はむしろ芸術を志向した映画なのかもしれない。
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