東朴幕院

プロフェシー/恐怖の予言の東朴幕院のレビュー・感想・評価

プロフェシー/恐怖の予言(1979年製作の映画)
3.2
自分にとってジョン・フランケンハイマー監督と言えば『グラン・プリ』『フレンチ・コネクション2』と骨太な演出で有名である事だ。そのフランケンハイマー監督が撮ったホラー作品がこれだ。今まで見る機会が無く、漸く鑑賞する事が出来た。
主演に『ロッキー』シリーズでロッキーの愛妻を演じたタリア・シャイアを迎えての作品は、ワシントンDCで医師として活動する傍ら環境問題も研究しているロバートは、メイン州で問題になっている製紙工場による森林伐採に関するアセスメントを依頼され妻マギーと現地に向かう...。
ここでは、先住民との争いが発生しており製紙会社と一触即発な状態であり、それに加えてマギーが妊娠しており子供を持つ事を反対しているロバートに言えずにいる事でストーリーは進む。
前者の製紙会社と先住民とのいざこざは、ステレオタイプな展開であるが、社会派なテーマとして扱っている所に好感が持てる。一方で子供を持つ事に反対するロバートと振る舞いに自分勝手さ感じざるを得ず...。そして山中で発生している行方不明事件の真相が分かるまでの過程とその真相と自分の体に起きるであろう事象に狼狽えるマギーの描写は本作品のピークと言えるだろうね。
それ以降のモンスター描写は他の作品の類と変わらないものでここは残念だったね。二匹の子供のあの描写に対して親も同じ爛れた感じは、先に述べた事件の真相と矛盾するもので胎盤を通過した変異では無い事を示しており、それはシナリオの失敗なんだろう。
ラストシーンもあの夫婦のこれからを描く事を放棄してしまったかの様なオチにゲンナリしてしまった。
若い頃のアーマンド・アサンテの色男ぶりにおおって思ったのと、キャンパーで犠牲になった子供の寝袋ごとの吹っ飛び方にビックリしてしまったよ。このシーンは是非見て欲しいものだ。
東朴幕院

東朴幕院