mh

征戦愛馬譜 暁に祈るのmhのレビュー・感想・評価

征戦愛馬譜 暁に祈る(1940年製作の映画)
-
軍馬とその挑発に絡めたプロパガンダ映画。
主題歌が大ヒットしたため有名なタイトルだが感想は全然ないっすね。

いいところは、軍馬というレアな題材を扱っているところとか、中支をゆく軍馬の美しさとかなんだけど、力の入った三角関係恋愛ドラマも入ってる。
親友に好きな女を取られた男が主人公。その女の母親が100パー間違ってるマンで収集つかねーしどうすんこれと思ってたら、ラストで心を入れ替える。間違ってましたと謝ってくるのがサイコパスっぽい。けど、それでハッピーエンドということなってる。
陸軍省馬政課というところが全面協力かつ張り切ってくれたとのことで、当時の課長がのちに「硫黄島からの手紙」で主役となって有名になる栗林中将とのこと。
そういや、「硫黄島からの手紙」にはバロン西とその愛馬も登場してたね。これはその中支版という認識でも差し支えなさそうでした。
親友との再会(遺骨)は展開的にわかっていてもびっくりした。プロパガンダ映画なので、軍隊の嫌なところは描かないのが常なんだけど、なるほどそうか。戦地であっても戦死者は大事に扱ってますアピールというわけか。
馬を徴発されたけど、お金をくれたので、それでうさぎを飼う。毛皮にもなるし軍がまた買ってくれるし一石二鳥だというプロットもあった。
日中戦争関連の映画によくある、敵が出てこないタイプの不気味な戦争映画ではあるんだけど、ストーリーがちゃんとしてるので、けっこう面白かったです。
mh

mh