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シコふんじゃった。のmatchypotterのレビュー・感想・評価

シコふんじゃった。(1991年製作の映画)
4.2
🎉㊗️2021年、250本目❗️🎉
去年のペースは無理かと思ってたが、それと同じぐらいのペース、、、か?まだまだいきますよ!

《スポーツの映画》、Vol.15。相撲①。

91年の映画。30年前。
もっくんも、竹中直人も、柄本明も、みんな初々しいとかそう言う話はあるんだけど、そこはもう触れず、シンプルにめちゃくちゃ楽しめた。

この企画で今のところ1番「そうそう、こういうのが観たかったんだよ!」感があって、とても満足した。

日本のバラエティ系のスポ根、いわゆる「ダメな奴らが寄せ集まって、すったもんだのドタバタの末に成り上がって、周りも自分も覆す」系の王道中の王道。

この先出てくるこの手の作品の形態の完成形がすでにここにあった。竹中直人も完成してるけど。

日本の伝統、相撲。
1人で部員やってる変で緊張しいで弱っちい先輩。
単位が足りないから顧問の教授に流れで廃部寸前の相撲部に嫌々入部し、臨時で試合をさせられる男前。
完全な見た目と人数合わせで丸め込まれる“生まれてこの方友達とかいなかった”系の太っちょ。
合理的に日本の文化を理解しつつ、その逆張りで「日本の“そういうもんだ”の風習が理解できない!」と、相容れない外国人学生。
「男になりたい!」とか変に意気込むガリガリ男。
それに憧れて真面目にマネージャーするぽっちゃり女子。
過去に学生横綱で、俯瞰して落ち着きながら飄々と振る舞いながら学生をやる気にさせる達人の顧問の教授。
その横で、妙に相撲部に肩入れする美人院生。

もう、全ての原型がここにある。無駄もなく、最初から最後まで一気にそのまま駆け抜ける感じ。

何なら、話の流れや相撲という雰囲気からか、あえてそうしたのか、『七人の侍』みたいな、周知結集、一蓮托生的な。
有象無象の弱小、はみ出し者が集まってから徐々に徐々に出来上がる、そういう奴らでしか生まれない仲間意識や一体感の強さ、燻ってる悶々としたところからの爆発力を感じる。

些細な出来事や嫌々始めてすぐに辞めるつもりだったのに、いつの間にか降りるに降りられなくなり、いつの間にか意気込みを生み、自分から戦いを挑みにいく、勝ちたいと願う。

そんなチャレンジ精神と勇気と元気をもらえる作品。

もっくんのこの演技というか、このキャラ、ほんと素敵。
最近の(この同時の)若者感があって調子が良くてチャラついてはいるけど、優しさや真面目さやストイックさが垣間見れて、本当はアツい男で、仲間思いで、リーダーシップもあって、肝が据わってて、良いやつ。文句なし。

そんな彼が仲間と一緒に相撲と向き合い、人生の生き方そのものにおいて大切なモノに気づいていく物語。

単純で良かった。
今年250本目をこれにして満足。
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