相撲のシコを踏むのは なんでもなさそうに見えて実はすごく難しい、一朝一夕に踏めるものではない、と聞いたことがあります
けれど本木雅弘さんのシコや構え
(素人の僕から見てですが) すごくさまになっています、キマっていました
そういえば『おくりびと』の時も
葬儀屋を演じる本木さんの 納棺の所作の美しさに 感嘆したことを憶えています
きっと自身が演じる役に関わることを
丹念に勉強し研究し稽古し身につけて
丁寧に作り込んで 完成度高く演じてみせる
プライドを持った 職人肌の役者さんなのだなぁ と
演技も素晴らしいし、この頃の本木さんは輝くようにかっこいいし、本当によい役者さんです
ところで、観ながらずっと 他で観た何かの映画に似ている…と感じていたのですが
他の方のレビューを読んで気づきました
小津映画っぽいんだ！
中毒性のある あの飄々としたセリフまわしとカメラワーク
ストーリーは王道なんですが、ついこの小津節っぽい独特のリズムに乗って ラストまで飽くことなく観てしまいました
〝林檎の木の下〟が流れるラストカット
2人でシコ踏んじゃってるのが 可愛くて爽やか
スマイリーが力説してましたが
「他人のお尻を見たいと思わない」
そう、それな。その理由で 僕も実はずっと相撲が苦手です
でもこの映画は 面白かった
