くぼちゃん

ホビット 思いがけない冒険のくぼちゃんのレビュー・感想・評価

4.6
素晴らしい映画。ファンタジーの王道と言ったら、まさに、J・R・R・TOLKIENによって創造された指輪物語。その世界にきっかけの種をもたらしたのが「THE HOBBIT」だ。

「地面の穴に1人のホビットがすんでいました」
有名な言葉で始まるのは原作同様でその時点で身震いした。
これはビルボ自身の旅行記である。

私は指輪によって隠された、テーマがあると思った。指輪、ファンタジーばかりに目がいくと隠れてしまう、何か。
それは、ビルボ、スマウグ、ゴラム、一見共通点がないようだが、繋がっていること。
欲に囚われた果ての姿。
中つ国を救うために描かれた世界の裏側に隠された、もう一つの世界、それはビルボを救うことだと思う。今作も、前作でも。

「欲により、行動することができるが人、であり、欲により、行動を支配されるのもまた人」生きる命題。

ただの冒険ファンタジーに収まることのない、今後も語り継がれるであろう名作の始まりを飾る一幕。