けーはち

007/ダイ・アナザー・デイのけーはちのレビュー・感想・評価

007/ダイ・アナザー・デイ(2002年製作の映画)
3.7
ブロスナン=ボンドの4作目。北朝鮮の将軍の息子を暗殺したボンドは捕獲され、拷問の後、人質交換される。ボンドは情報を漏らしたと疑われ、名誉回復のため単身脱出!

★『007』シリーズ40周年/通算20作記念のダブルお祭騒ぎ悪ノリ映画。過去作のオマージュも全開して楽しい。

★変装もせず堂々作戦を遂行し北朝鮮で捕まり、拷問に耐え死を欲するが、助けられれば汚名と降格に耐えず名誉挽回を狙って単独行動に出るジェームズ・ボンド。

“夕食にセックス、朝食に人殺し”──

自由でいたくて、認められたくて、自信過剰でスカしていて、そのくせ飢えに飢えて女を求める彼のさまはまるで狂気の沙汰だけれど、決して死なない超人的な身体能力を持ち、その手元に秘密兵器と幸運、勝利の美酒と美女は必ず転がりこんでくる。前時代的な馬鹿な“男”の夢物語。

★チャンバラ・アクションも相当なモノだが、CG使いまくりのステルス・カーやら、宇宙からのレーザー攻撃、電撃バリバリ攻撃、波乗りシーンは、ハラハラを通り越してクラクラ(わざとにしても、使いっぷりが安すぎて面白い)。

★ハル・ベリーのボンドガールはNSA(アメリカ国家安全保障局)の諜報員。強く自信に満ちていて美しい。ボンドガール同士の斬り合いも凄まじい。

★総じて、いつにも増して荒唐無稽でコミカルで、アホアホ展開なのに高級感にあふれ、愉快な御約束と御都合&トンデモ映画。気の利いた会話や、ダジャレも効いてる。ブロスナン=ボンドの最後を飾るに相応しい。