ぬーこ

怪談のぬーこのレビュー・感想・評価

怪談(1965年製作の映画)
3.6
原作 小泉 八雲
監督 小林 正樹
脚本 水木 洋子


ラフガディオ・ハーン(小泉八雲)の怪談をオムニバス形式で映画化
雪女が最も切なくて好きだった

○黒髪
男(三國連太郎)は立身出世の為、優しい妻を捨て、家柄の良い女と再婚し、地方の官吏となる。
だが再婚した妻はわがままですぐに捨てた妻のことを後悔
赴任期間を終えて今日に戻ると、妻は家を出て行った時と変わらぬ姿で迎えてくれた。再会を喜ぶ2人は熱く抱擁し寝る
だが、朝起きると、彼が抱いていたのは、、
朽ちた木造家屋の木が軋む

○雪女
吹雪の夜、与作叔父と遭難した男。瀕死の与作に近づいてくる色の白い女。女は生気を取って殺してしまう。女は雪女に会ったことを誰にも言わなければ生かしてやるという。
怪我から回復したのち、男は色の白い綺麗な女と出会い、結婚。2子をもうける。だが何故か女は歳をとる様子がない。
男は妻のために下駄をつくりプレゼントする。その時に昔雪女にあったことを話してしまう。激怒する妻。妻はやはり雪女であった。雪女は子供がいなければお前を殺していたと言い、去ってゆく。
雪女が子供を最後愛おしげに見つめるところが良かった。それと男が雪夜の中下駄を外に置いておくと履いて帰ったとこもよい。
それにしても雪夜の雲間からガッツリ見える女の眼球はめちゃ怖い。

○耳なし芳一
冒頭、源平合戦が15分ほど。
その後、琵琶を弾く目の見えない坊さん、芳一が登場。夜な夜な平家の家臣の幽霊に連れられ、琵琶を奏でに行かされる。日毎顔色が悪くなる芳一。
心配した住職が何度も問いただした結果、平家の幽霊に脅されていると話す。住所らは芳一の前身に般若心経を書き、武士の霊から守ろうとする。
だがしかし、その夜、お経を書き忘れた両耳を無事に引きちぎられてしまう。
冷静に見ると住職らどんだけアホなんや。素直でなんの落ち度もない芳一。目が見えないだけでなく耳まで引きちぎられる。最後の芳一の琵琶の腕がさらに有名なりましたってオチがなければ、ただ理不尽話の代表になりそうだ。

○骨董
骨董品に入れた水の水面に映る見知らぬ男、後日実際に出てきた。

2021.89
ぬーこ

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