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アタック・ザ・ブロックのkitoのレビュー・感想・評価

アタック・ザ・ブロック(2011年製作の映画)
2.7
SFエイリアン・パニックものーーただし、ごく局所的な展開でいろいろとショボい。

タイトルの”ブロック(block)”は主に英国で用いられる「大きな建物」の意味だそうで、ここでは舞台となる高層団地を指す。米語や米カルチャーに馴染んでいるのでつい「街区」を思い浮かべてしまった。

そして、単なる団地ではなく、ほとんどが低所得層の居住者で、一帯のエリアは治安が悪い。なるほど、BBCミステリーなどでもスラム街化した高層団地がよく出てくる。

「エイリアンがよりによってロンドン南部のこんな団地に侵略してくるはずがない」とストリートギャングのひとりが言うのだけれど、知能レベルの低そうなエイリアンが飛来し、ティーンエイジャー達が自分たちの根城を守ろうと立ち上がる、というお話。エロは皆無、残虐シーンも悪者ギャングがやられる一瞬だけなので、そこら目当ては無駄。

しかも、肝心のエイリアンがゴリラかクマかという姿で、なんと着ぐるみでの登場。2011年の作品ということで、CGより安上がりなのだろう。なので、戦闘シーンを期待するとがっかりする。

にもかかわらず、最後までそれなりに観られる出来栄えで、良くできた "グレムリン的展開のB級映画" なんだと思う。登場人物がストリートギャングのティーン達で、共感、応援したい気持ちはまったく湧かないのだけれど、テンポが良くあれよあれよという間に見終わった。

後日知ったのだが、製作総指揮のエドガー・ライトは、今年観た「ラストナイト・イン・ソーホー」の監督・原案・脚本・製作だった。
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